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美容室のLINE公式アカウント 開設・初期設定の手順

美容室がLINE公式アカウントを開設する前の準備から、開設手順、あいさつメッセージやリッチメニューの初期設定、開設後のチェックリストまでを実務目線で解説します。

LLIKE編集部 読了 約16分
美容室のLINE公式アカウント 開設・初期設定の手順

「LINE公式アカウントを作った方がいいのは分かっているけれど、何からやればいいのか分からない」——個人〜小規模サロンのオーナーさんから、こうした声をよく聞きます。

美容室の集客・リピート対策として、LINE公式アカウントはもはや珍しいツールではありません。ですが、実際に開設しようとすると「アカウントの種類が複数あってどれを選べばいいか分からない」「認証済アカウントって何?」「開設したあと何を設定すればお客様が困らないのか」など、意外とつまずくポイントが多いのも事実です。

この記事では、美容室がLINE公式アカウントを開設する前の準備から、実際の開設手順、初期設定、開設後にやるべきことまでを、実務の流れに沿って具体的に解説します。専門用語はできるだけかみ砕いて説明しますので、これからLINE公式アカウントを始める方はもちろん、すでに開設していて設定を見直したい方にも参考にしていただける内容です。

①LINE公式アカウントとは(美容室にとっての位置づけ)

LINE公式アカウントとは、企業や店舗がLINE上に持てる「お店の窓口」のようなアカウントです。個人が使う通常のLINEアカウントとは別の仕組みで、お客様が「友だち追加」をすることで、お店からのメッセージを受け取れるようになります。

美容室にとってのLINE公式アカウントは、単なる「お知らせを送るツール」ではありません。主に次の3つの役割を担います。

  • 予約の入口:メニューやリッチメニューから予約ページへ誘導し、LINEを離れずに予約完結まで導ける
  • リピートの仕組み:来店後のお礼メッセージやリマインド、クーポン配信で再来店を後押しする
  • 顧客対応の窓口:チャットでの問い合わせ対応や、自動応答による一次対応の効率化

特に美容室のように「次回来店までの期間が空きやすい」業種では、お客様との接点を保ち続けることが売上に直結します。メールよりも開封率が高いとされるLINEを活用することで、失客防止・再来店促進の効果が期待できます(効果の度合いはサロンの運用状況によって異なります)。

なお、LINEには「LINE公式アカウント」と、個人の友だち同士でやり取りする「通常のLINE」がありますが、事業用途で使うのは前者です。後者を業務利用すると規約上の問題や情報管理上のリスクがあるため、必ず公式アカウントとして開設しましょう。

②開設前の準備(必要なもの)

LINE公式アカウントの開設自体は無料かつ数分で完了しますが、事前に以下を準備しておくとスムーズです。

必須で用意しておきたいもの

  1. LINEアカウント(個人用):開設者本人のLINEアカウント。管理用として使います。プライベートの友だちリストとは別管理になるため、業務用に新規で用意しても問題ありません。
  2. メールアドレス:管理画面(LINE Official Account Manager)へのログインに使用します。サロン専用のアドレスを用意しておくと、担当者が変わっても引き継ぎやすくなります。
  3. お店の基本情報:店舗名(表記ゆれのない正式名称)、業種、所在地、電話番号、営業時間
  4. ロゴ・プロフィール画像:正方形で見やすいもの。サロンのロゴがなければ、外観写真やスタイル写真でも代用可能です。
  5. 法人・個人事業の情報:認証済アカウントの申請を行う場合、法人番号や屋号、代表者情報の確認が必要になることがあります。

あると準備がラクになるもの

  • あいさつメッセージの文面(ひな形は本記事④で紹介します)
  • リッチメニューに載せたい項目のリスト(予約・クーポン・アクセス・メニュー表など)
  • 配布用のQRコード掲示物のデザイン案(店頭・スタイリスト用名刺・レジ横など、どこに貼るか)
  • 予約システムとの連携有無の方針(LINEから直接予約を受けたいか、電話予約と併用するか)

特に「予約システムと連携するかどうか」は、開設後の設定内容を大きく左右します。LINE上で予約が完結できる仕組み(LIFFという、LINEアプリ内で動くWebページの仕組みを使うケースが多いです)を使うのか、外部の予約ページへのリンクだけにするのかを、開設前にざっくりで良いので決めておくと、リッチメニューの設計がスムーズになります。予約システムの選び方については 予約システムの選び方 で詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。

③開設手順(アカウント作成→基本情報→認証済アカウント申請の要否)

ここからは実際の開設手順です。大きく3つのステップに分かれます。

ステップ1:LINE Official Account Managerでアカウントを作成する

  1. 「LINE Official Account Manager」の公式サイトにアクセスします。
  2. 管理用に使うLINEアカウント(またはメールアドレス)でログインします。
  3. 「アカウントを作成」から、店舗名・業種(美容室/理容室などから選択)・国/地域を入力します。
  4. 利用規約に同意して作成を完了します。

この時点でLINE公式アカウントとQRコードが発行され、すぐに友だち追加を受け付けられる状態になります。ただし、この段階ではまだ「未認証アカウント」の状態です。

ステップ2:基本情報を登録する

管理画面から、以下の基本情報を登録します。

  • プロフィール画像・背景画像
  • 店舗の紹介文(ひとこと説明)
  • 営業時間・定休日
  • 所在地(地図表示)
  • ウェブサイトURL、電話番号
  • ステータスメッセージ

ここはお客様が最初に目にする「お店の顔」になる部分です。特に紹介文は、初めて訪れるお客様が「このアカウントは信頼できるお店か」を判断する材料になるため、正式な店舗名・住所・電話番号を正確に記載しましょう。誤記があると、せっかく友だち追加してもらっても信頼を損ねてしまいます。

ステップ3:認証済アカウントの申請要否を判断する

LINE公式アカウントには「未認証アカウント」と「認証済アカウント」の2種類があります。

  • 未認証アカウント:申請なしで誰でも作成可能。検索結果に表示されにくい、バッジ(認証マーク)が付かないなどの違いがあります。
  • 認証済アカウント:LINE社の審査を経て、アカウント名の横に認証済みバッジが表示されます。LINEアプリ内検索でも見つけてもらいやすくなります。

美容室のように「地域名+業種」でお客様に検索してもらう可能性があるビジネスの場合、認証済アカウントを取得しておくと、信頼性の向上や新規のお客様からの発見のされやすさにプラスに働く可能性があります。審査には店舗の実在性を確認できる情報(法人登記や屋号での営業実態など)が必要になるため、開設前に準備した基本情報が役立ちます。

なお、審査基準や必要書類、審査にかかる期間は変更される場合があるため、申請前に必ずLINE公式の最新情報をご確認ください。認証済アカウントにするかどうかは必須ではなく、まずは未認証のまま運用を始めて、軌道に乗った段階で申請するサロンも少なくありません。

④初期設定(あいさつメッセージ/応答モード/リッチメニュー/クーポン)

アカウントを作成しただけでは、お客様にとって使いやすい窓口にはなりません。ここからの初期設定が、実際の集客・接客効果を左右する重要な部分です。

あいさつメッセージの設定

「あいさつメッセージ」とは、お客様が友だち追加した直後に自動で届く最初のメッセージです。第一印象を決める重要な要素なので、以下の要素を盛り込みましょう。

  • お礼の言葉(友だち追加してくれたことへの感謝)
  • お店の簡単な紹介
  • 何ができるアカウントか(予約・クーポン確認・問い合わせなど)
  • 次の行動を促す一言(「下のメニューからご予約いただけます」など)

あいさつメッセージのひな形例

○○(店舗名)公式LINEへのご登録ありがとうございます! こちらのアカウントでは、ご予約・空き状況の確認・お得なクーポン配信を行っております。 画面下のメニューから簡単にご予約いただけますので、ぜひご利用ください。 ご不明な点があれば、このままメッセージをお送りください。

友だち追加した直後に何をすればいいか分からないと、そのまま離脱されてしまう可能性があります。次のアクション(予約する・メニューを見る)まで自然に誘導する文面にしておくことがポイントです。

応答モードの設定

LINE公式アカウントには主に以下の応答モードがあります。

  • チャット(手動応答):スタッフが個別にメッセージを返信する
  • 自動応答メッセージ:あらかじめ設定したキーワードやシチュエーションに対して自動で返信する
  • 併用:営業時間内は手動、営業時間外は自動応答にする、といった組み合わせ

小規模サロンの場合、施術中はスタッフがすぐに返信できないケースが多いため、「営業時間外は自動応答」「よくある質問には自動応答テンプレートで一次対応」といった設定にしておくと、お客様を待たせる時間を減らせます。ただし、複雑な問い合わせまで自動応答だけで完結させようとすると、かえって不便に感じられることもあるため、「まず自動応答で受け止め、必要に応じてスタッフが個別対応する」バランスが現実的です。

リッチメニューの設定

リッチメニューは、トーク画面下部に表示される画像形式のメニューです。美容室のLINE公式アカウントにおいて、リッチメニューは実質的な「お店のホームページ代わり」の役割を果たします。

一般的によく設置される項目は次の通りです。

  • ご予約
  • クーポン・キャンペーン
  • メニュー・料金表
  • アクセス・営業時間
  • スタイル集・スタッフ紹介
  • お問い合わせ

限られた枠数の中で、お客様が最も使う機能(特に「予約」)を目立つ位置に配置することが重要です。デザインや項目設計のコツ、テンプレートの活用方法については リッチメニューの作り方 で具体的に解説していますので、あわせてご覧ください。

クーポンの設定

LINE公式アカウントの機能の一つに「クーポン」があります。管理画面上でクーポンを作成し、リッチメニューやメッセージ配信から配布できます。

  • 初回来店特典(新規友だち追加クーポンなど)
  • 誕生月クーポン
  • 再来店促進クーポン(一定期間来店がないお客様向け)
  • 季節メニューの割引クーポン

クーポンは「配って終わり」ではなく、使用期限・利用条件・対象メニューを明確にしておくことがトラブル防止のポイントです。また、乱発すると割引前提のお客様が増えてしまう可能性もあるため、目的(新規獲得なのか、再来店なのか)を決めたうえで設計しましょう。

⑤予約を受けられるようにする設定の全体像(→内部リンク)

LINE公式アカウントを美容室の予約導線として機能させるには、開設・初期設定に加えて、予約を受け付ける仕組みそのものを用意する必要があります。大きく分けると、次の3つの方法があります。

  1. 外部の予約ページへリンクするだけの方法:リッチメニューやメッセージから、既存のWeb予約ページやホットペッパービューティー(HPB)などの予約ページに遷移させる、最も手軽な方法です。
  2. LIFF(LINEアプリ内Webページ)を使ってLINE内で予約を完結させる方法:LINEアプリを閉じずに、日時選択・メニュー選択・確定までを完結できます。お客様の離脱を防ぎやすいのが特長です。
  3. 予約システムとLINE公式アカウントを連携し、予約確定後のリマインドや来店後のフォローまで自動化する方法:予約〜来店〜再来店までの一連の流れをLINE上でつなげることで、リマインドによる無断キャンセル防止や、CRM(顧客管理)としての活用まで広げられます。

どの方法を選ぶかによって、必要な準備や設定の複雑さ、コストが変わってきます。特に「LINEを離れずに予約完結できるかどうか」は、お客様の予約完了率に影響しやすいポイントです。

なお、LIKEのようなLINE連携型の予約・CRMサービスを使うと、LINE公式アカウントとの連携、LIFFでの予約画面、予約確定後の自動リマインド、来店履歴に基づく顧客管理までを一体的に運用できます。ゼロから個別に組み合わせて構築する場合と比べて、設定・運用の手間を抑えられる点がメリットです(サービスの詳細や料金は要問い合わせです)。

美容室のLINE予約の仕組みや、予約完結までの設計についてより詳しく知りたい方は 美容室のLINE予約 完全ガイド をご覧ください。予約システムそのものの選定基準については、前述の 予約システムの選び方 で比較のポイントを解説しています。

⑥開設後にやることチェックリスト

LINE公式アカウントは「作って終わり」ではなく、開設後の運用設計こそが本番です。以下のチェックリストを使って、抜け漏れがないか確認しましょう。

基本設定の確認

  • [ ] プロフィール画像・背景画像・紹介文・営業時間・所在地を正確に登録したか
  • [ ] あいさつメッセージが友だち追加直後に正しく配信されるか実機で確認したか
  • [ ] 応答モード(チャット/自動応答/併用)を目的に合わせて設定したか
  • [ ] リッチメニューの各ボタンが正しいリンク先に飛ぶか確認したか
  • [ ] クーポンの利用条件・期限に誤りがないか確認したか

友だち追加を増やす導線

  • [ ] 店頭にQRコードを掲示したか(レジ横、鏡前、待合スペースなど)
  • [ ] スタッフの名刺やショップカードにQRコードを印刷したか
  • [ ] ホームページやSNS(Instagram等)にLINE公式アカウントへのリンクを設置したか
  • [ ] 施術中・会計時にスタッフから声かけで案内する運用を決めたか
  • [ ] 既存の電話予約・紙台帳のお客様にも案内する方法を検討したか

運用ルールの整備

  • [ ] メッセージ配信の頻度・曜日・時間帯のルールを決めたか(配信しすぎによるブロック増加に注意)
  • [ ] チャット対応の担当者・返信ルール(誰が、いつまでに返信するか)を決めたか
  • [ ] ブロック率・友だち追加数など基本指標を定期的に確認する運用にしたか
  • [ ] 個人情報の取り扱い(問い合わせ内容の管理方法など)についてスタッフ間で共有したか

予約導線の確認

  • [ ] リッチメニューの「予約」ボタンから、実際に予約が完了できるかテストしたか
  • [ ] 予約確定後、お客様にリマインドメッセージが届く設定になっているか
  • [ ] 予約システムを使う場合、施術メニュー・所要時間・料金が最新の内容になっているか

一度に全部を完璧に整える必要はありません。まずは基本設定と予約導線の確認を優先し、運用しながら少しずつ改善していくのが現実的な進め方です。

⑦よくある質問

Q1. LINE公式アカウントの開設・運用に費用はかかりますか?

アカウントの開設自体は無料です。ただし、メッセージ配信数に応じたプラン(無料枠を超えると有料プランへの加入が必要になる仕組み)があるため、配信数が多くなる場合は費用が発生します。最新の料金体系は変更される可能性があるため、必ずLINE公式の情報をご確認ください。

Q2. 認証済アカウントにしないと予約導線として使えませんか?

いいえ、未認証アカウントでも通常の機能(あいさつメッセージ、リッチメニュー、予約リンクの設置など)はすべて利用できます。認証済アカウントは、検索での見つけやすさやバッジによる信頼性向上に関わる部分なので、必須ではありません。

Q3. 個人のLINEアカウントと公式アカウントは何が違いますか?

個人のLINEは友だち同士のプライベートなやり取り用で、事業での一斉配信や自動応答の機能はありません。LINE公式アカウントは事業者向けに設計されたアカウントで、リッチメニュー・自動応答・クーポン配信・メッセージ配信など、集客・顧客対応に必要な機能が備わっています。業務での利用は必ず公式アカウントで行いましょう。

Q4. 開設してから実際に使い始めるまで、どれくらいの期間がかかりますか?

アカウント作成自体は数分で完了しますが、基本情報の入力、あいさつメッセージやリッチメニューの準備、予約導線の設計まで含めると、初回は数日〜1週間程度を見ておくと余裕を持って進められます。認証済アカウントの審査を申請する場合は、審査期間がさらに必要になります。

Q5. 友だちが増えません。どうすればいいですか?

QRコードを店頭やショップカードに掲示するだけでは増えにくいことが多く、スタッフからの直接案内(会計時やお見送り時の一言)が効果的なケースが多いです。また、友だち追加後に受け取れるメリット(初回クーポンなど)を明示することで、追加のきっかけを作りやすくなります。ホームページやSNSからの動線も合わせて整備しましょう。

Q6. メッセージを配信するとブロックされないか心配です。頻度はどれくらいが適切ですか?

配信頻度に絶対的な正解はありませんが、お客様にとって「有益」「必要」と感じられない配信を頻繁に行うと、ブロックにつながりやすくなります。キャンペーンやお得な情報など、お客様のメリットになる内容に絞り、配信頻度・曜日・時間帯にルールを設けて運用することをおすすめします。

Q7. LINEでの予約と電話・紙台帳での予約を併用しても大丈夫ですか?

問題ありません。多くのサロンが移行期間として両方を併用しています。ただし、予約情報が分散すると二重予約などのトラブルにつながりやすいため、最終的にはひとつの予約台帳(システム)に情報を集約できる仕組みを検討することをおすすめします。

Q8. スタッフが複数いる場合、チャット対応は誰がやればいいですか?

管理画面上でチャットに複数人がアクセスできる権限設定が可能です(プランによって利用できるメンバー数の上限が異なります)。担当を固定するか、シフトに応じて交代制にするかなど、対応漏れが起きないルールを事前に決めておくことが大切です。

⑧まとめ+次の一歩

LINE公式アカウントは、美容室にとって単なる連絡ツールではなく、新規のお客様との出会いから、予約、来店後のフォロー、再来店までをつなぐ重要な窓口です。開設自体は無料かつ短時間でできますが、効果を出すためには「あいさつメッセージ」「応答モード」「リッチメニュー」「予約導線」といった初期設定を丁寧に整えることが欠かせません。

まずは本記事のチェックリストを参考に、基本設定と予約導線の確認から始めてみてください。運用を進める中で「もっとLINEから予約を完結させたい」「リマインドや再来店フォローまで自動化したい」と感じたら、LINE連携型の予約・CRMサービスの活用も選択肢のひとつです。

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