開業・独立

美容師の退職・独立のご挨拶 例文|店頭・DM・LINE・SNSの文面と、避けたい言い方

担当していたお客様への退職・独立のご挨拶を、店頭・お店のDMやLINE・自分のSNSの場面ごとに例文で紹介します。ご挨拶の前にお店と決めておくこと、「どこに行くの?」と聞かれたときの答え方、避けたい言い方もまとめました。

編集 山本 最終更新 読了 約8分
美容師の退職・独立のご挨拶 例文|店頭・DM・LINE・SNSの文面と、避けたい言い方

お店を辞めるとき、担当していたお客様にどうご挨拶するかは、多くの美容師が迷うところです。きちんとお伝えしたい気持ちと、お店に迷惑をかけたくない気持ちの両方があるからです。

この記事では、退職・独立のご挨拶を、伝える場面ごとに例文で紹介します。あわせて、トラブルにならないために、ご挨拶の前に決めておくことと、避けたい言い方をまとめました。

先に結論

  • ご挨拶の前に、時期・後任・新しいお店の話をどこまでしてよいかを、勤め先と相談して決めます(1章)。
  • お店のお客様への連絡は、お店の名義で、お店の了承を得て行います。お店の名簿を使って新しいお店を案内するのは避けます(3章)。
  • 在職中に新しいお店へ誘ったり、名刺を渡したりしないことが大切です。実際に賠償を命じた判決があります(6章)。
  • 新しいお店のお知らせは、退職後に、自分の発信で行います(5章)。

法律面の詳しい考え方は、美容師が独立するとき、お客様をどうするかにまとめています。

1. ご挨拶の前に、お店と決めておくこと

ご挨拶の文面を考える前に、勤め先のお店と次のことを相談して決めておきます。

決めること理由
お客様にお伝えする時期早すぎると、退職までの間のお店の予約に影響する
後任の担当者お客様がいちばん心配するのは「次は誰に頼めばいいか」
新しいお店の話をどこまでしてよいか在職中の勧誘と受け取られないようにする
お店から連絡するか(DM・LINEなど)お客様の連絡先はお店のもの。使うかどうかはお店が決める

ここで決めたことは、店長やオーナーとの間で文字に残しておくと、後で「言った・言わない」になりません。

2. 店頭で直接お伝えするときの例文

いちばん丁寧なのは、ご来店のときに直接お伝えすることです。施術の最後、お会計の前など、落ち着いて話せるタイミングを選びます。

退職をお伝えする(後任をご紹介する)

実は、○月末でこのお店を退職することになりました。いつもご指名いただいていたのに、急なお知らせで申し訳ありません。
次回からは、○○が担当させていただきます。○○様の髪質や、いつものスタイルのことはしっかり引き継いでおきますので、ご安心ください。
これまで本当にありがとうございました。

ポイント:お客様の不安は「次はどうなるのか」です。後任の名前と、引き継ぎをすることを必ず添えます。

次のご来店がもう無いかもしれないお客様に

○○様、今日もありがとうございました。○月末で退職することになり、私が担当させていただくのは今日が最後になるかもしれません。
長い間ご指名いただき、本当にありがとうございました。次回からは○○がしっかり担当しますので、これからも当店をよろしくお願いいたします。

3. お店から送るDM・LINEの例文(お店名義)

お店がDMやLINEでのお知らせを認めた場合は、お店の名義で、後任のご紹介を中心に送ります。お店のアカウントや名簿を使う以上、新しいお店の案内は入れません。

お店のLINEで送る例文

いつも○○(店名)をご利用いただき、ありがとうございます。
スタイリストの○○が、○月○日をもちまして退職することになりました。在籍中は大変お世話になり、ありがとうございました。
○○をご指名いただいていたお客様は、○月以降は○○が担当させていただきます。これまでのご来店の内容はすべて引き継いでおりますので、安心してご予約ください。
今後とも○○をよろしくお願いいたします。

はがき・DMの例文

拝啓 ○○の候、○○様にはますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
平素は○○(店名)をご愛顧いただき、誠にありがとうございます。
さて、当店スタイリストの○○は、○月○日をもちまして退職いたします。在籍中に賜りましたご厚情に、心より御礼申し上げます。
なお、○月以降は○○が担当させていただきます。これまでのご来店の内容は引き継いでおりますので、ご安心ください。
今後とも変わらぬお引き立てを賜りますよう、お願い申し上げます。
敬具

4. お客様に「どこに行くの?」と聞かれたときの答え方

いちばん迷うのがこの場面です。答え方は、1章でお店と決めた範囲に合わせます。在職中は、こちらから新しいお店に誘わないことを基本にします。

新しいお店の話をしないと決めた場合

ありがとうございます。そう言っていただけて本当にうれしいです。
退職後のことは、落ち着いたら自分のSNSでお知らせしようと思っています。

独立することだけはお伝えしてよいと決めた場合

ありがとうございます。実は、少し先になりますが、自分のお店を持つ準備をしています。
詳しいことは、退職して落ち着いてから、自分のSNSでお知らせする予定です。

ポイント:在職中に、お店の中で、新しいお店の店名・場所・連絡先を伝えたり、名刺を渡したりしないことです。

5. 退職後に自分の発信で伝える例文

新しいお店のお知らせは、退職した後に、自分のSNS・ホームページ・新しいお店のLINEなどで行います。お客様が自分で見つけて、自分の意思で選べる形にするのが基本です。

SNSでのお知らせ

○月末で、○○(前の店名)を退職しました。○年間、たくさんのお客様に支えていただき、本当にありがとうございました。
このたび、○○(地名)に自分のお店「○○」を開くことになりました。オープンは○月○日です。
一人ひとりのお客様と、ゆっくり向き合えるお店にしたいと思っています。ご予約は、プロフィールのリンクから受け付けています。

ポイント:前のお店への感謝から書き始めます。前のお店の悪口や、比べるような言い方は書きません。

新しいお店のLINEに友だち登録してくださった方へ

○○(新しい店名)の○○です。友だち登録していただき、ありがとうございます。
このLINEで、ご予約とご来店前のご相談を受け付けています。ご希望のスタイルやお悩みがあれば、写真と一緒に気軽にお送りください。
初めてご来店いただく日を、楽しみにお待ちしています。

6. 避けたい言い方と行動

避けたいこと理由
在職中に、施術しながら新しいお店に誘う雇用中の誠実義務違反とされた判決がある
在職中に、新しいお店の名刺を渡す同上。判決の事案でも名刺の交付が挙げられた
お店の名簿・カルテ・業務で使った連絡先で新しいお店を案内するお店の個人情報。法律上の責任を問われることがある
「前のお店より安くします」などと誘う前のお店とのトラブルのもとになる
前のお店やスタッフの悪口を言うお客様が気まずくなり、信頼を損なう

大阪地裁の判決(令和8年1月29日)では、雇用されている間に近くで自分のお店を開き、施術中に開店や店名をお客様に伝え、新しいお店のLINEアカウントを書いた名刺を渡した人について、雇用契約に伴う誠実義務に反するとして、賠償が命じられました。

7. 新しいお店では、ご挨拶の後のつながり方を決めておく

ご挨拶で大切なのは、お客様に「この人のお店に行ってみたい」と思っていただくことです。そのうえで、新しいお店に来てくださった方とは、1人目から自分のお店の仕組みでつながるようにしておきます。予約・カウンセリング・カルテ・次回のご案内をお店のLINEで受けておけば、開業初日からの記録がすべて残ります。

私たちが提供しているLIKEは、お店のLINE公式アカウントで予約・カウンセリング・カルテ・次回のご案内をまとめられる仕組みです。開業と同時に始める方法は、開業と同時にLIKEを始めるをご覧ください。

8. よくある質問

Q1. お客様に退職を伝えるのは、いつ頃がよいですか。 A. お店と相談して決めます。退職日までにご来店の予定があるお客様には、ご来店のときに直接お伝えするのがいちばん丁寧です。早すぎると退職までの予約に影響するので、お店の予定に合わせてください。

Q2. 個人のLINEでつながっているお客様に、独立をお知らせしてもよいですか。 A. お店の業務のためにつながった連絡先は、自分しか使えないものでも、お店の個人情報データベース等に当たり得ます(個人情報保護委員会 Q&A 1-37)。新しいお店の案内に使うのは避け、自分のSNSなど、お客様に見つけていただける発信でお知らせしてください。

Q3. お客様から新しいお店の連絡先を聞かれたら、教えてもよいですか。 A. 在職中は、お店と決めた範囲で答えます。施術中に店名を伝え、新しいお店のLINEアカウントを書いた名刺を渡したことが、雇用中の誠実義務違反とされた判決があります。「退職後に自分のSNSでお知らせします」と答えるのが安全です。

Q4. 退職のご挨拶状は、手書きのほうがよいですか。 A. お店の名義で送るDMは、お店の方針に合わせます。自分のお店を開いた後のご挨拶は、手書きのひと言を添えると気持ちが伝わります。

9. まとめ

  • ご挨拶の前に、時期・後任・新しいお店の話をどこまでしてよいかをお店と決め、文字に残す
  • 店頭では、退職のお知らせと後任のご紹介をセットでお伝えする
  • お店から送るDM・LINEはお店の名義で、後任のご紹介を中心にする
  • 在職中は、新しいお店に誘わない・名刺を渡さない
  • 新しいお店のお知らせは、退職後に、自分の発信で行う

verified出典・参考

制度の内容は改定されることがあります。手続きの詳細・期限・手数料は所轄の窓口で最新の情報をご確認ください。 当編集部の考え方は編集方針に記載しています。

この記事について

LIKE編集部(株式会社SALON CONCIERGE)が執筆しています。 美容サロン向けにLINE連携の予約・顧客管理サービス「LIKE」を開発・運用しており、 サロンボードとの連携や予約の自動化を、実際にサロン様の現場で導入・運用してきた経験にもとづいて書いています。

構成は編集部で組み、下書きの作成には文章生成AIを利用しています。 数値と制度の記述は一次情報にあたって確認し、編集担当(山本)が内容を確認してから公開しています。

発行 — 株式会社SALON CONCIERGE(2018年2月13日設立) 発行責任者 — 代表取締役 久保 佑太 所在地 — 〒160-0022 東京都新宿区新宿1-34-15 新宿エステートビル9F-A

記事の内容は掲載時点の情報です。仕様や料金は各サービスの公式情報をあわせてご確認ください。 何を根拠に書き、どの分野は専門家にご確認いただきたいかは編集方針に記載しています。 運営会社について お問い合わせ

その悩み、LIKEで解決できます

LINE連携CRMで、新規を“資産”に変えて再来へ。
初期費用0円・月額1万円・縛りなし。まずは無料でご相談を。

関連コラム